クマの寝床

かつて敗者だった人と、これから敗者となる人に捧ぐ

祝 風邪を引きました!! 祝

なんとついに僕が、

人生で初めて




風邪を引きました!!!


どうして僕がこれほど喜んでいるのかというと、こんな忌まわしい言葉があるからでございます。



「阿呆は風邪を引かない」



これには非常に悩まされました。

今まで見事に一度も、風邪を引いたことが無かったため、
やはり僕も随分と気を病んでいたのです。

こんなのただの迷信だよ、と思う人も多いかもしれませんが、
そのような意見というのは余裕のある人間から生まれるのであり、
風邪の経験が無い故、余裕のない僕はこの言葉に振り回されているのです。

また、周りでもやはり、
  風邪をよく引く人は、決まって何処か知的なイメージを醸し出しており、


  誰の目からも阿呆に映る人達は、
風邪を引く気配など更々無く、
彼らは大概学校、大学共に皆勤なのです。

(「お前らが皆勤でどうすんだ!!」
っと、思わず叫びたくなりますが。)



ですから、僕もそちら側の人間なのかと悲しみに暮れたことも多々あるのですが、
でも希望はまだありました。


というのは、
「阿呆は風邪を引かない」
からといって、

「風邪を引かないから = 阿呆である」

ということにはならないからであります。

だから僕は自分も「阿呆」では無いと信じ、
それほど気にせずともじきに僕は風邪になるだろうし、ならなくとも健康であるだけさ、と言い聞かせてはいました。

しかしやはり、周りの皆がその「証明」を手に入れて行く中で、
(驚くべきことに、早い者ならそれを幼児の間に取得する)

21年間も待たされた僕の精神は次第に蝕まれていき、

しかし友人等に僕が未経験だなんて、もちろん言うことも出来ず、

ただただ孤独だったのです。



しかしそんな日常との別れは突然訪れ、本日僕は、「証明」を手に入れました。

はい、僕は阿呆でも馬鹿でも無いのです。

もちろん、だからと言って「天才」でない可能性があることも重々承知しております。


しかし、今はとりあえず
この余韻に存分に浸ることを
お許しください。

だって、約20年もの間、僕は孤独だったのですよ!?!?

この絶望に満ちた時間がどれほど長く、苦しく、僕という人間を変えてしまったのか、

あなたには分からないでしょうね!!!


しかもこれが五倍続けば、『100年の孤独』ですよ!?!?


お分かりいただけたでしょうか。


いえ、解れば良いのです、許しましょう。


なんせ僕は今一番気分が良いですから。


ではこれでおさらばさせて頂きます。




嗚呼 、 なんて世界は美しいんだ